忘れたいことだけ忘れられればいいのに。 忘れたくないことだけ覚えていられればいいのに。 そうして残ったものだけでもう一度つくれればいいのに。
手の中の小鳥がさえずると 重くなりすぎていたものが はらはらと落ちていきます。 細く長いくちばしを動かして 離れたものの多さに 目をみはるのです。
薬指と小指は 特別でした。 他の人ではあまりしゃべらないのに もっともしゃべる指でした。
言葉をたくさん浴びた日は、 疲れるけれど 自分だけでは気づけなかったことを 思い起こさせてくれます。 時がたつのははやくて、 わたしもあの人も 目尻が下がりました。
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