七年後の空中ブランコ

わたしは今までに身を置いたことのない状況にいます。 わたしはこのブログが早く終わることを望んでいます。 このブログが続くということは、わたしの状況が変わっていないということだからです。 (最初の記事「前書き」より抜粋)

岸から

舟が少しずつ岸から離れていく。

大した風もないのに少しずつ。

手を伸ばせば、と思ったときには腰まで浸からなくては届かないところに、

腰まで浸かったときには泳がなくては届かないところに流れている。

漕ぎ手は仰向けになり脚を組んで顔に本をかぶせ寝ている。

とても気持ち良さそうだ。

大声を挙げては驚いて舟から落ちてしまうのではないか。

漕ぎ手が泳げるかどうかはわからない。

あごを水面につけ底につま先で立ち、悩む。

7月29日 まだ暗い3時17分